風呂で左右の体感温度が違ったから脳外科に行こうと思ったすごさ

 先のツイートを読んだとき、医学部に入る前、いや、臨床の講義を習う前だったら

「そうか、おかしいと思ったらすぐ動こう。そしたは治るかもしれないんだな」

程度に考えたのでしょう。しかし、臨床の講義を習い、病院実習を受けている現在だと感じ方は違うもので、左右の体感温度が違う、つまり温痛覚障害があったときに「これは脳外科にいかなきゃ」と思ったことがすごいと思いました。

 これを読まれているみなさんはお風呂に入ったとき右と左で温度が違うと「おかしいな」とは思うでしょうが、「脳外科にかかろう」と思いますか?「ちょっと変だけど様子をみよ」とか「皮膚の感じ方だから皮膚科かなあ」とか考えられると思います。ツイートされた方がその場で冷静にどの科にかかるべきかググったとして、「右 左 体感温度 違う」で引いてもなかなか「それは脳梗塞かもしれないから脳外科にいけ」とは出てきません。わたしが見つけた唯一の記事がこちら

 わたしにこの症状がでたとして「温痛覚障害だから脳外科に電話や!」とはなれない気がします。「この症状だから○○科にかからなきゃ」と考えるのは難しいのです。先生たちの話を聞くと、どうもそれは医者の世界でも同じようで、自分の患者さんになにか症状がでたとき、自分ではなんとかしきれないと思ったらそれを誰に相談するのか、誰に患者さんを送るのかでその方の予後が変わるのです。いまわたしは、そのために勉強しているといってもおかしくはありません。研修医になったところでいきなり誰にも相談せず一人で診察や治療ができるわけないんです。「これは指導医の先生に聞かなきゃ」「これは○○科の先生に相談しなきゃ」という風に考えるようになるために勉強しています。(もちろん、自分でいろんなことをやれるようにという意味もありますが…それ以上に人に相談するためだという話です)

 このツイートにある先輩という方は医療従事者なんじゃないかと思うくらいすごいなあと思いました。わたしもこんな風に、おかしいことが起きてもいま何がおかしいのかが分かって、それを解決できる人がわかる、もしくはすぐに調べられて、素早く詳しい人に相談できるようになりたいと思いました。