わたしは医者になるんだし、別に結婚しなくてもいいんだ

 

損する結婚 儲かる離婚 (新潮新書)

損する結婚 儲かる離婚 (新潮新書)

 

  『損する結婚 儲かる離婚』

 医学部女子はマジで読むべき。男子にも読んでほしいけど、特に恋愛にさまよえる女子は必読。

 わたしたち医学部女子は、三人寄れば必ず恋愛、将来の結婚について語り合うくせに、あまりにも法律、金融面からみた結婚や離婚について知らなさすぎるし、なにも知らないまま女子会トークに花を咲かせているのだと、わたしは冷水を浴びせられた気持ちになりました。

 ほとんどの医学生は学業で非常に優秀な成績を修めてきて、社会的にも高い地位にある職種につこうとしているにも関わらず、「結婚は子どもを産む前にしてなきゃいけない」「できちゃった婚は嫌だ」「未婚で産んでも生まれてきた子はちゃんと保障されるかわからないし、そもそも未婚で子どもを産むと世間体が悪いんじゃないか」なんて前時代的なことを考えているんじゃないかしら。少なくともこの本を読む前のわたしはそうだったし、男女関わらず医学生たちと恋愛トークをするとみんな上記の考えを持っていることを前提に話が広がるから、おそらくそうなんやろね。

 この本を読みきる前は「6年生で結婚して卒業後妊娠出産しよう」と考えていましたが、読み終えてみてガラリと考えが変わってしまった、というか結婚にこだわらなくなりました。「相手が医者だったらわたしも相手も同じくらい稼ぐやろうから、これって結婚するメリットがないな」「婚外子も法律的には嫡出子と変わりなく保障されるんだ」「わたしは医者になるんだし、未婚の母でも大丈夫だな」と思いました。

 こんなにも頭がよくて優秀にもかかわらず医学生の恋愛価値観はとても古めかしいと感じることは多いですし、なにより結婚と離婚の法律、金融についてあまりにもなにも知らないのに「いつ結婚するのがいいか」「いつか結婚できるんやろか」なんて話題をほぼほぼ自分の医者業のことしか考えずに進めるからタチが悪い。

 結婚しなきゃいけないなんて考えずに、もっと自由に家庭を築けばいいんだと考えが一気に変わりました。

 これ、あまりにも感動したので、読んでほしい人にAmazonギフトカードを配布して買ってもらいますわ。