呼吸器(肺の血管性疾患)

肺の血管性疾患

肺の前の血管に関わるのが肺塞栓症と PHT、肺そのものの血管に関わるのが肺水腫とGoodpasture症候群と肺動静脈瘻

血栓塞栓症

肺動脈に血栓が詰まる
①換気血流不均等分布:拡散障害ー A-aDO 2上昇 、PaO2 低下、PaCO2正常から低下
②肺高血圧症:Ⅱ P 亢進、 PR→ 急性右心不全
拡散障害と右心不全がポイント
低酸素血症が長く続くと心筋がダメージを受け輸液をしても左心から出て行かない→ドパミン

肺高血圧症

平均肺動脈圧が25 mm Hg 以上となったもの
肺動脈が細く硬くなったものと僧帽弁狭窄症に分けられる
肺動脈の問題は特発性と左右シャント、慢性呼吸不全 、膠原病(特にMCTD 、強皮症)、慢性肺塞栓症
肺動脈が原因のものは肺動脈圧が正常で僧帽弁狭窄症は肺動脈圧が上昇する
Ⅱp 亢進、 PR 、ひどくなると TR

肺水腫

圧上昇、低アルブミン血症、血管透過性の亢進によって肺の毛細血管から水が漏れて肺に水が溜まった
ブロックによる拡散障害が起こる(肺全体で見ると肺内シャント)
泡沫状の痰、coarse crackle、X-P/CTでバタフライ状(末梢は胸膜があり水はけが良い)
細気管支にまで詰まると閉塞性障害を起こし喘鳴をきたす
酸素投与 、VR 低下させるためにフロセミドと硝酸薬

Goodpasture症候群

抗基底膜抗体によって肺の毛細血管の破壊と糸球体に半月体形成性腎炎が生じる(アレルギー2型)
炎症が強いので水と赤血球が血管から肺に入る
水によって肺水腫様、赤血球によって血痰・喀血
半月体形成性腎炎によって急性腎不全が起こる

肺動静脈瘻

肺内シャントが起こる
換気血流不均等分布によって拡散障害
毛細血管がないからフィルターがなくて脳に飛んで脳膿瘍を起こしやすい
遺伝性出血性末梢血管拡張症(オスラー病)の一症状としても発症する
肺動静脈瘻にくわえ皮膚、鼻腔、口腔、消化管粘膜にも血管腫ができる
脳に動静脈奇形があることもある
X-P/CTでは結節が見られ流入血管と流出血管がある
低酸素血症により過ねんちょう症候群を起こして脳梗塞になることがある

肺リンパ脈管筋腫症 LAM

肺の血管とリンパ管の平滑筋様細胞が増生して嚢胞を多発する
閉塞性障害と拡散障害
嚢胞が破裂することによって気胸と乳び胸になる
孤発性と結節性硬化症に合併するものがある
腎臓に血管筋脂肪腫を合併する

肺胞蛋白症

GM-CSF×( 好中球系と単球系に分化させる因子)遺伝子異常、抗体
マクロファージ機能障害によりサーファクタント様物質が貯留する
肺胞洗浄で米のとぎ汁様 、肺胞 の水はけを良くしたいから隔壁に水がいってメロンの皮様になる