誕生日に考える「誕生日おめでとう」という言葉

本日2016年5月17日、わたしは22歳になりました。生まれてから大病もなく、22年も生きられたのを嬉しく思います。いつ死ぬか分からない、そんななか生き続けられるというのは、それだけですごいことだと思います。


そういえば、生まれてちょうど8ヶ月目の1995年1月17日は阪神淡路大震災があり、大阪市内の我が家では相当な揺れがあったそうです。揺れているとき、揺れに気づかず爆睡していたわたしの頭の横にテレビが落ちたそうです。死ななくてよかった。


さて、誕生日を迎えたひとには
「誕生日おめでとう」
と声をかけますよね。わたしは最近分からなくなってきました。
誕生日の何がおめでたいんだろう・・・。


そういえば、新年が明けたときも
「明けましておめでとうございます」
と言いますね。あれも、よく考えたらなにがおめでたいんだろう。


誕生日と新年に関して言葉を補うとしたらこうでしょうか。


「(あなたが今年も無事)誕生日(を迎えられて、そして22年前にあなたが生まれてきてくれて、とても嬉しいです)おめでとう」

→言われたひとは、「(わたしが誕生日を迎えられたことを嬉しく思ってくれて)ありがとう」


「(昨年に心身が破滅するような大きな出来事もなく、無事に)新年明けまして(嬉しく思っています、)おめでとうございます」


でしょうか。誕生日と新年は具体的に何を祝っているのかよく分かりません。日本語の「おめでとう」はとても曖昧な言葉ですね。


英語で「おめでとう」を表す言葉は二つあります。


ひとつはみなさんもよくご存じのcongratulationです。ジーニアスによると、これは努力して成功したひと・めでたいことがあったひとに贈る言葉です。だから、昇進・結婚・卒業・合格などに使います。


もうひとつはhappy。ほら、英語で「誕生日おめでとう!」は
Happy birthday!
ですよね。あと、新年が明けたときも
Happy new year!
キリストの誕生を祝うクリスマスも
Happy Christmas!
です。


ジーニアスで調べると、happyにはうれしい、幸福なという意味以外に幸運な、めでたい、おめでとうという意味があります。
「何かを成し遂げたことに対して祝う」
という意味はありません。


まとめると、「誕生日おめでとう」「新年明けましておめでとうございます」の「おめでとう」は英語の"happy"だということです。ひょっとしたら、この「おめでとう」と"happy"には
「あなたにとって、この日を迎えられたことはおめでたいことだし、わたしも嬉しい」
という意味があるのかもしれません。


はたまた"congratulations"には
「あなたにとって、それを成し遂げたことは素晴らしいから、祝いの言葉を贈ります」
という意味があるのでしょう。


この二つの違いは、祝われている側だけでなく声をかける側が嬉しいかどうか、な気がしてきました。


いや、やっぱり、それも違う気がしてきました。たとえば我が子が国試に合格し、医学部卒業式の日を迎えたとします。その父親が声をかけるとき
「よくやったな。おめでとう。」
って言いますよね。その「おめでとう」は"Congratulations!"です。でも、そう言った父親も嬉しいと感じるはず。


何が言いたいのかわからなくなってきました。


ただ誕生日を迎えただけで、努力してなにかを成功させたわけではありません。だけど、「誕生日おめでとう」と言われて嬉しいのは、その言葉に「あなたが今年もちゃんと誕生日を迎えられて、わたしは嬉しいよ」っていう意味が込められているからではないでしょうか。


誕生日おめでとう、わたし。