腎臓(尿細管疾患/間質性疾患/血管性疾患)

尿細管疾患

尿細管性アシドーシス renal tubular acidosis

尿細管において H +の排泄障害もしくは HCO 3-の再吸収の障害のために代謝性アシドーシスをきたすもの、 H +の排泄障害は広義の遠位尿細管で HCO 3-の再吸収障害は近位尿細管で起きる
遠位型、近位型共に代謝性アシドーシスで HCO 3-低下、 AG は正常なので Cl 上昇、呼吸性の代償で PaCO2低下、K 低下(Cl↑、HCO3-↓で代謝性アシドーシス)
遠位型の方ががアシドーシスが顕著
重炭酸ナトリウムの経口投与

アニオンギャップが上昇するのはケトン体がたまるものと乳酸がたまるものと腎不全

アシドーシスでは K が上昇してアルカローシスではKが低下する
例外でアシドーシスなのに K が低下するのは尿細管性アシドーシスと下痢の時

間質性疾患

急性・慢性間質性腎炎

間質性腎炎は急性でも慢性でも尿細管障害を起こす
急性は薬によって炎症が起きる、慢性はいろんな原因で慢性炎症が 起きて 間質の線維化が起こる
尿細管障害が起きて進行すると濾過障害で BUN 、クレアチニンが上昇することもある

血管性疾患

腎血管性高血圧

腎動脈が狭窄してレニンーアンジオテンシンーアルドステロン系が亢進し高血圧をきたす
若年(特に女性)では近位部の狭窄は高安動脈炎、遠位部では線維筋性異形成、高齢者では近位部狭窄で動脈硬化

腎梗塞

腎硬化症

高血圧が原因で糸球体の手前の動脈に障害が起きたもの
良性は蛋白尿程度
悪性では内皮障害が強く GFR 低下からの BUN 、クレアチニン上昇 、レニンーアンジオテンシンーアルドステロン系上昇で高度の高血圧が起こる→乳頭浮腫
ただちにR-A-Ald系阻害薬を使う