夜のコーヒーから逃れられない


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夜7時。この時間のコーヒーはなんて美味しいんだ。コーヒーはやめよう。もう飲まないぞ。そう何度決意したか。心臓がバクバクするし手汗をかくし歯に汚れが付く。眠れなくなる日もある。もう買うのをやめるんだ。なのにまた買ってしまう。そんなに大したものではない。そこら辺のBlendyのインスタントコーヒー程度だ。もう買わないぞと思いつつ近所のスーパーに買い物に行ったら足がコーヒーコーナーに向かってしまう。もうイヤだ。うんざりだ。


飲むのも朝だけならまだいい。まどろむ昼のおやつとコーヒー。最高だ。昼以降のコーヒーはやめたほうがいいのは分かっている。でも眠い午後のコーヒーが美味しい。つらい。そして、夕飯後の夜7、8時。この時間に強烈な疲れと眠気が来るようで、毎日毎日こう思うのだ。


「ああ、コーヒー飲みたいな」


もうやめて!夜のコーヒーはあかん!ほんまに寝れんくなる!『シリコンバレー式自分を変える最強の食事』の著者さんも書いてた!「だいたい午後2時以降、または就寝前の短くても8時間は、コーヒーを飲まないこと。そうすれば睡眠を犠牲にせず、カフェインの認知に与えるメリットを充分に享受できる。」って!脳のはたらき的にもあかんねん、夜のコーヒーは!


心穏やかな日は夜のコーヒー欲に耐えられる。でもバイトの後、試験の後、頑張った一日の終わり。お酒を飲んでスヤアと眠りにつけばいいのに、なぜかわたしはコーヒーを沸かしている。なんでアドレナリン出した後にまた覚醒しようとしてんねん。ほんまに意味がわからん。ちなみにお酒はあまり飲めない。


もうブラックコーヒーの酸味と苦みから逃げられないのだと思う。スタバに行ったらバカみたいに何も入ってないドリップコーヒーしか頼めない病。たまには季節限定なんちゃらフラペチーノとか頼んでみたいのにわたしはドリップコーヒーショートサイズでと言ってしまっている。安上がりな人間なのだと思うことにする。


じゃあカフェインレスならどうなんだ?と言われると、うん、それがとても良いのだ。夜飲んでも覚醒しにくい。が、カフェイン入りの時は「眠れなくなるからやめておこう」と思えたのがカフェインレスだと「夜飲んでもオッケー」となってしまい、朝晩飲んでしまって非常に減りが早くなってしまう。アホみたいにコーヒー豆が減ってしまい、結局よりたくさんお金を注いでしまうことに気づいた。よく飲む分、歯も汚れる。結果、カフェインレスもあんまりよくなかった。


もう買わない、コーヒーは買わないぞ!と決意し数週間経つことがある。その間わたしは機会喫茶のみで(機会飲酒的な)、スーパーに行ってもショッピングモールに行ってもコーヒーを買わないことがある。しかし、そんなときでも親からの仕送りの荷物には100%入っているのだ。コーヒーの粉が。しかも普段わたしが買うものより高級なものが。


そしてわたしは飲んでしまう。美味しいなと思い1日1、2杯飲んでしまう。心臓の早くなった鼓動を感じながら前歯の裏側の着色汚れを見て思う。これはもう、やめられないのだ、と。まどろんだ怠い身体にコーヒーが入って末梢の血管が脈打ち手汗が出て頭のもやが消えていくのが快感なのだと。


贈り物をくださるときはお酒よりコーヒーのほうが嬉しいのでよろしくお願いします。