田端信太郎氏『MEDIA MAKERS』を読んだ

MEDIA MAKERS―社会が動く「影響力」の正体 宣伝会議

MEDIA MAKERS―社会が動く「影響力」の正体 宣伝会議

いまから6年前の2012年に出版された本ではありますが、いま読んでも、そして医学生という立場であっても面白いと感じたのでシェアします。

田端さん(@tabbata )といえば、つい先日LINEを退職しZOZOTOWNに移ったとツイッターで読みました。

長年メディアに関わってきた、そして新しいメディアを作り育ててきたひとの「メディアで踊らされずにメディアで人を踊らせる法」がテーマの本です。

ツイッターをやっているひとも、ブログをやっているひとも、インスタをやっているひとも、フェイスブックをやっているひとも、そこで何かを発信しているなら、それは立派な「個人メディア」です。それが鍵垢だろうと、友達限定公開であろうと、それはあなたのメディアなのです。

ツイッターをやっててなんとなく楽しい、いいねがきてなんとなく嬉しい、リツイートされて嬉しい、PVが増えて嬉しい、収益が増えて嬉しい。

「個人メディア」を始めて続いているのはそんな「なんとなく楽しい」が理由ではあると思います。それでいいし、それが最大のモチベーションではあると思います。しかし、そのなんとなく楽しいと感じている個人メディア運営の経験を将来の仕事に生かしたり、自分をブランド化したりしたいなら、この本を読むことをお勧めします。

なんとなく楽しい学内ツイッター垢、友達同士で絡んでなんとなく楽しいインスタ、フェイスブックをやっていることががきっと将来の糧になると、漠然と思っている医学部生は多いかと思います。なんとなく、将来の役に立つんじゃないか、と。

でも、その「なんとなく」はメディアに踊らされている状態であり、「そうじゃなくて、自分のメディアでみんなを躍らせるんだ」と言っているのがこの本です。

メディアとは何か、影響力とは、コンテンツの軸(ストック型とフロー型、参加性と権威性、リニアとノンリニア)、メディアに大事なのは尊敬・信頼・畏怖、個人型メディアのこれから

わたし個人的には「第7章 メディアとテクノロジー」の項目が面白かったです。メディアは「アーキテクチャによる支配」を受けていて、だからこそ環境の変化が激しいいま「社会に提供できる自分の価値はなにか」を常に自問自答しなければいけない。それは医学界における発信でもそのまま大切なことではないでしょうか。

自分がいま遊びでやっているメディアを、仕事や趣味に生かしたいならば、年を重ねて熟成させていきたいならば、ぜひこの本を読んでください。

MEDIA MAKERS―社会が動く「影響力」の正体 宣伝会議

MEDIA MAKERS―社会が動く「影響力」の正体 宣伝会議