医学生がおすすめする超面白い小説5つ!ランキング形式で紹介します!【2016年、本のオススメ】

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医学生ジニが絶対におすすめする小説を5冊選んでみた!!
これをランキング形式で紹介します!!


選んだ基準は


・わたしがおもしろいと思ったかどうか!
・眠れなくなるくらいハマったか!
・「おもしろい小説」という言葉でパッと思いついたか!


わたしは、いままでいっぱい小説を読んできました。
その中で


「これはマジでおもしろかった」


といまでも感動がよみがえるものを厳選しました。おもしろい自信があります。


どれも重厚、濃厚、こってり味よ。ついてこれるかな??




【はじめにお断り】


どうしてもネタバレはしちゃうから、


ネタバレする前にはちゃんとお知らせして、余白を多めにとります!


読みたくない人は、目をつぶって画面をスクロールしてくださいwww
それで次の本の紹介を読んでくださいwww



じゃ、はじめるよーー!!!





5位 容疑者Xの献身

容疑者Xの献身 (文春文庫)

容疑者Xの献身 (文春文庫)


わたしをミステリ好きにした犯人は、おまえだ!(笑)


東野圭吾のガリレオシリーズ初の長編ものです。


ガリレオシリーズは全部読んだけど、わたしはこれが断トツに好きです。


湯川先生が「ああ、そうか、おまえがアリバイを作ってたんだ」ってわかるシーンにたまらなく感動したからです。そのシーンについては・・・この先です。



(以下ネタバレを含みます)







石神がビルのガラスに写った自分をみて、自分のルックスを気にしたシーン。ここで湯川先生は、石神が犯人の靖子たちをかばっているって気づきますよね。


決して自分の容貌を気にすることがなかった天才の石神が、犯人の靖子を愛してしまい、彼女をかばうために完璧なアリバイ工作をする。


石神は数学の天才で、湯川先生とは大学の同期。つきあいが長いからこそ、石神の恋に気づけた。天才の彼が殺人事件に深く関わっていることへの、湯川先生の苦悩まで感じられます。


初めて心の底からひとを愛してしまった石神の天才さと不器用さ、そして湯川先生の洞察力。


これらをうまく描写した東野圭吾に脱帽です


最後のほうのページは、わたしの涙でガタガタになっています。




4位 オリエント急行殺人事件

オリエント急行の殺人 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

オリエント急行の殺人 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

これは!もう!ミステリーの名作中の名作でしょ!!


キングオブミステリーでしょ!!


アガサ・クリスティーの作品は、ポワロミス・マープルもそうでないのもわりと読んだよ。でもこれがいちばん好き。


そして誰もいなくなった」と悩んだけど、やっぱりオリエント急行


オリエント急行のなかでおきた殺人事件。

完全密室。

犯人は乗客の中にいる。


これ、トリックが斬新すぎるでしょ!!!いまの若者が読んでもあたらしいよ!!!ビートルズを初めて聞いたときの気分だよ!!!古いようで新しいよ!!!


(以下盛大なネタバレを含みます。読んでいない方は目をつぶってください!!)














犯人は・・・


ここにいる乗客全員


です、って新しすぎない???いや書かれたのはずいぶん前だけど!!!むしろ古いけど!!!


乗客全員がナイフで犯人のからだにひとり一刺しですよ?


最初これを読んだとき、そんなんありかい!って思いました。


ミステリーの犯人ってひとりかふたりだと思ってたから。ひとりひとりがその男への恨みを言いながら刺していくわけですよ。その怨念がすごい。


さすが、ミステリーの王や。


ちょっと前に、フジテレビで三谷幸喜脚本のオリエント急行殺人事件をやってました。野村萬斎ポワロを演じていました。


おもしろかったです。とくに乗客たちが列車に乗るまでの裏話がよかった。


でも、この話ではポワロが殺人を犯した乗客たちをうれしそうに許しました。


これがなんだかなあ。わたしは原作の悩むポワロが好きだったから。


ひとを殺したこの乗客を許すべきか。でも彼らはこの男に強い恨みを持っていた。もし殺さなかったらそれはそれで乗客たちはつらいだろう。


結局ポワロ悩んで乗客たちを許します。ドラマでもこの鬱々とした感じがほしかったです。しかし、三谷さんはわざと明るいポワロにしたのかもしれません。




3位 ガダラの豚

ガダラの豚〈1〉 (集英社文庫)

ガダラの豚〈1〉 (集英社文庫)


ストーリーを知りたいって?


無理っ!ナンセンス!


もう常識を越えた話やわ、ガダラの豚は。


とにかく読んでみて


この一言に尽きます。


何がすごいって、

読者を物語に引き込む力
最後わけわかんないのになんかおもしろいところ
そして中島らもさんの博識さ!!


らもさん、アフリカの医療やら呪術やらめちゃくちゃ調べて書いてるやん。これがものすごい細かくて、話の基礎になってるの。


中島らもさんの「アマニタ・パンセリナ」や「訊く」も読んで、らもさんがクスリやプロレスが好きで詳しいのは知っていました。


だから、話の向こうに中島らもさんが見えて、よりおもしろかったです。

アマニタ・パンセリナ (集英社文庫)

アマニタ・パンセリナ (集英社文庫)

訊く

訊く


文庫本3冊分だから、そこそこ長いんだけど絶対おすすめ。夢中になったら、読むのなんてあっという間です。




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2位 華麗なる一族

華麗なる一族〈上〉 (新潮文庫)

華麗なる一族〈上〉 (新潮文庫)

はい、きました、山崎豊子さん!!!


細かくてねばり強い調査重厚な文章とストーリー


いまこんな小説を書けるひとはいないでしょ。時代もちょうど高度経済成長で日本の経済がぐいぐい上がってるころね。そのようすがすごい表れてる。


わたしが小学生のころにキムタク主演で実写化していました。


意味はわかっていませんでしたが、なぜかおもしろく感じて、ずっと見ていました。キムタクが溶鉱炉の前に立っているところや、棺桶に入っているシーンはめちゃくちゃ覚えています。


そんな断片のシーンばかり覚えていたので、去年の夏にちゃんと原作を読んだんです。


読み終えたわたし、


えーーーこんなおもしろい話やったんやーーーー!!!っていうか、よく実写化したな。かなり男女の脚と脚が絡んでるで・・・。


と思いました。


人間関係が複雑。鉄平いいやつ。


(以下ネタバレを含みます)









大介がもっとはやく鉄平の血液型を調べておけばよかったのにね。そしたら鉄平は死ぬ必要がなかったのに。そして、思ったのは


え??猟銃自殺ってすごみがありすぎるでしょ??
万俵家って本気で"華麗なる一族"やん。



相子はなんだかんだいうて万俵家を離れてからもうまくやっていけると思う。がんばれ。


先にドラマを見ていたので、鉄平はキムタクで大介は北大路欣也のイメージで読みました。北大路欣也は小学生の時にこのドラマで覚えました(笑)


さっき人間関係が複雑って書きましたよね?
万俵家やらそこに関わるひとが多すぎて、誰が誰か分からなくなってきます。



というわけで、山崎豊子ビギナーには次の作品をおすすめします。


第1位は・・・!!!




第1位! 白い巨塔

白い巨塔〈第1巻〉 (新潮文庫)

白い巨塔〈第1巻〉 (新潮文庫)

医学部の合格が決まって、大学に行くまでの暇な間に読みました。


夢中で読みました。


舞台は大阪なので地名がわかり、親近感MAX(わたしの実家は大阪です)


なに?この本がもつ高濃度エネルギーは???ページからこってりしたエネルギーの汁が垂れてきそうや。


財前の野心、それに突き進むパワー、でもうまくいかなくなる、そしてラスト・・・


医学用語が結構出てきます。とばして読みました。


(以下ネタバレ含みます)









財前は教授をめざして権謀術数をめぐらすし、愛人のケイ子といちゃいちゃするし、


「おまえなんやねん!里見先生の爪の垢をせんじて飲めよ!ほんま嫌な奴やな!」


って思うよね??誰が読んでも思うよね??


それがだんだん財前に疲れが見え始めて、訴訟に負けて胃癌で入院するじゃん?そこらへんから


「あれ?財前ってじつは憎めない奴??」


って感じ始める。不思議だよね。


とくにそう感じたのが、お見舞いのカステラを食べるシーン。


入院中に財前の家族がお見舞いにきて、彼の子どもが財前にカステラを食べさせようとする。


財前は進行した胃癌で、まったく食欲はなかった。けれど、カステラに小さな子どもの歯形がついているのをみて、急に食欲がわき一口食べた。


ってところ!ここを読んで


「財前も父親なんやな」


って思った。正直、ここを読むまでで財前の父親らしさってゼロだった。そういや子どもおったなって思った。基本、愛人のケイ子といちゃいちゃしてた。


胃癌にかかったっていう時点でフラグ立ってるけど、まさかほんとうに財前が死ぬとは・・・


って思いませんでしたか???すごい思ったよ!!!


なんだかんだで憎めないひとって思いはじめてたから、財前が死ぬのはショックだった。


華麗なる一族の時も思ったけど、


主人公の死に方が劇的


鉄平は猟銃自殺、財前は自分が専門にしてきた胃癌に自分がなって死ぬんやもん。ドラマティックじゃないですか?


山崎豊子さん好きやわ。いま気になってるのは「女の勲章」。

女の勲章 (上巻) (新潮文庫 (や-5-38))

女の勲章 (上巻) (新潮文庫 (や-5-38))

山崎豊子さんの作品で唯一取材をせずに書いた小説らしい。(byウィキペディア


山崎さんの話は、別にミステリーじゃないのにストーリーを言っちゃうとネタバレになる。それくらいオチがしっかりしてる。


熱量たっぷりなストーリーからの、ラストにかけてヒューって冷める感じ。


大好きです。






♪ ♪ ♪


さて、医学生ジニがオススメするおもしろい小説5選はいかがだったでしょうか?


どの話も濃いよ。期待して読んでください。


ほんとはもっと書きたい本がいっぱいありました。また別にあげていきますね。






じゃあねっ