USMLEの進捗状況(biochemistry)
(筆箱を見て癒やされます)
とにかく、USMLEの勉強をしているからには、勉強の記録をとろうとキーボードを叩いています。これは未来の私、そしてUSMLEに取り組んでいる或いは取り組もうとしている人たちのためです。そして、肝心の勉強のほうですが
遅々として進みません。
ちょっとでもFIRST AIDを取り組めば分かりますが、日本では稀な疾患も「当然分かってるでしょ?」みたいな顔をして載っています。かつ、私はCBTすら受けていない3年生なので、基礎中の基礎すら覚えていません。
例えば、Biochemistryにて。First Aid Q&A third editionに出てきた問題で、α1-アンチトリプシン欠損症という疾患が出てきます。まず、α1-アンチトリプシン欠損症は日本人には稀な疾患です。国試を受けて通った先輩すら初めて聞いたとおっしゃっていました。『病気がみえる』呼吸器にCOPDの原因として載っていましたが、「日本人にはまれ」という一文と、端に説明がちょろっと書いているだけでした。
『病みえ』に載っているということは、そこまで超マイナーな疾患でもないのでしょう。しかし、系統講義では習わなかったし、試験にも出ないし、国試にすら出ないようです。そういう問題がサラリと出ています。
加えて、そのα1-アンチトリプシン欠損症の問題ですが、問題文とレントゲン写真から明らかにCOPDだと分かります。いや、CBTや国試の勉強さえしていれば分かるはずなんです。しかし私は、講義のあとにある学校の試験しか受けていないひよっこ3年生。問題を読んでもCOPDだとは分かりませんでした。
解説を読んで
「ほー、α1-アンチトリプシン欠損症なんて初めて聞いたわ」
と思い、一応『病みえ呼吸器』で索引を見たら載っていたワンダー。そのページに飛ぶと、COPDの原因の一つと書いてあって
「そっか、あ、ほんまや。この症例、全部COPDに当てはまるわ」
とやっと理解しました。問題集の解説には一言もCOPDとは書いておらず、「α1-アンチトリプシン欠損症といえばこの症状。覚えてよね?」
という感じでした。それくらい、アメリカではよくある疾患なのでしょう。
もし、その患者さんがCOPDだと分かれば、COPDのページを調べてα1-アンチトリプシン欠損症を見つけ出せたのかもしれません。COPDを覚えていないために、理解するのにとても遠回りをしたような気がします。
ただ、日本では稀な疾患が出ると書いてきましたが、その基礎となるのは日本の試験でも大切とされることばかりです。今のように、COPDの症例を見せ、この患者さんの中で起こっていることはどれかを選ばせる問題。ここから、プロテアーゼインヒビターの量が不足していて遺伝子に変異があるという選択肢を選ばせるのはα1-アンチトリプシン欠損症を知っている必要があります。
しかし、症状は明らかにCOPDです。これはCBTでも国試でも大切です。私はどちらも受けていませんが、そんな3年生でも分かるくらい大事な疾患ですよね。こんな風にUSMLEの勉強で学んだ情報を、国試にも生かせると思います。別に、国試に受かるだけならUSMLEの勉強はしなくてもいいです。ですが、USMLEの勉強が全く国試に役立たないというわけではないことを実感しました。
問題集を解いているからといって、本当にUSMLEを受けるかは分かりません。受験料は日本円で15~16万円ほどいるようなので、受けるなら覚悟が必要です。試験を受けるかは別にして、USMLEの問題が今の自分に一番必要な勉強であることは確信しています。これからもぼちぼちFIRST AID Q&Aを解き進めます。