解剖学的嗅ぎタバコ入れと呼ばれる場所が人間にはある


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 現在のわたしの手。

 

 

 解剖学的嗅ぎタバコ入れ、と呼ばれる部位。それは手を広げたときに親指の下らへんにできるくぼみのこと。

 

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わたしは小学校5年生ごろまでとても太っていました。中学受験の塾でつけられたあだ名は「ゴールドポッチャリンコ」。

 

 

ゴールドは名前に金という字が入っているから、ポッチャリは太っているから、チャリンコは自転車で塾に通っていたから。全部合わせてゴールドポッチャリンコ。いま思えば、語呂だけは良い。

 

 

さて、ゴールドポッチャリンコと呼ばれるよりも前の頃。小2のときに女の子数人のグループでしゃべっていたところ、Sさんという同級生の子が

 

「手を広げたらここにくぼみができるよね~」

 

と解剖学的嗅ぎタバコ入れの部分を指さしました。たしかにくぼんでる。わたしも手を広げてみたものの、手がポチャポチャしているので全くくぼみができませんでした。そしたらですよ、Sさんがわたしのポッチャリした手をみて、小さく

 

あっ

 

って言ったんですよ。この小さな「あっ」という声、そのときのSさんの気まずそうな表情、みんなくぼみができるのにわたしにはできず客観的にデブをつきつけられた劣等感。あれから15年くらい経ったのに今でも忘れられません。

 

 

当時はこのくぼみにまさか名前があるなんて、それも「解剖学的嗅ぎタバコ入れ」なんていう長い名前があるなんて思いもしなかった。

 

 

そしていまでは「そもそも嗅ぎタバコ入れってなんやねん」と思いつつ、ググって調べるほどの興味もなく、嗅ぎタバコ入れがなんなのか分からないまま暗号のように覚えています。