20180517実習
妄想は3つの要素が必要
①内容が異常で ②それを確信しており ③訂正不能
一次妄想
まったく根拠をもたず、意味をなさない
形式には妄想気分、妄想着想、妄想知覚がある
統合失調症の妄想の中では妄想知覚が最も大事(by Schneider)
たとえば、患者は自宅の前に自動車が止まっているのを見ると、「自分を狙っている組織があり、見張られている」と確信する。
二次妄想
何かしらの経験と関係のある妄想
二重見当識
現実の世界と妄想の世界を同時並行で無意識に考え分けている状態。
統合失調症では、どんなに激しい妄想などの状態にあっても、実は正気を失っておらず、誇大な妄想を語りながら、日常生活は現実の身の丈に沿って淡々と続けたり、正気を失っているようでいて周囲を冷静に気遣っていたり、緊張病性症状になっても起きていることを正確に知覚していたり、突然、正常に戻ったりといったことが見られる
妄想追想
過去のことに関する妄想的改変
患者が過去の時点で妄想をもっていたのか、過去には妄想的状態になかった人が、今の病的心理によって過去のことまで妄想的に追想しているのかの判断が重要
統合失調性妄想(被害・関係妄想が主)は時代によりその内容を変えるが、抑うつ妄想(微小妄想が主)は時代による変化を受けない
妄想は非現実的なことを確信しているからこそ妄想だが、種々の働きかけや抗精神病薬の治療を始めると、早いときには服薬2,3日後には妄想への確信度が弱くなり、不安が揺らぐこともある